旧正月六日の夜に御山へ上る厳島の龍燈
どんな伝承か
広島県の厳島には七不思議が伝わり、その一つに龍燈がある。毎年旧暦の正月六日の夜になると、海の上に灯火が現れ、宮島の浦の沖から御山へと上っていくという。八代海の不知火と同じたぐいの現象だろうと考えられ、龍燈は不知火の別名ともされている。
原典より
不知火は一名「龍燈」ともいい、広島県の厳島七不思議の一つに、毎年旧正月六日の夜、海上に燈火があらわれ宮島浦の沖合から御山に上るというのも不知火現象であろう。—— 日本人物語5――秘められた世界(関敬吾(編)・日本人物語) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本人物語5――秘められた世界(関敬吾(編)・日本人物語)
『日本人物語5――秘められた世界』は、暮らしの奥に秘められた信仰や伝承を扱った全集『日本人物語』の一巻である。境の神や通過儀礼を論じる序論に続き、入らず山や隠れ里、竜宮、平家谷、埋蔵金、生まれ代わり、あの世を見た話、魔法使いと犬神落とし、生霊、隠れキリシタンや隠し念仏などを、伝承と昭和三十年代までの新聞記事・見聞を織りまぜて述べる。序論「生活文化の秘密性――はじめに」の後、「奇蹟」「不気味な神々」などの区分の下に短い節を並べる。