河童がいたカパコ橋のたもと
どんな伝承か
脇野沢では河童をカパコと呼び、子供が決まって溺れる場所にいると考えられた。脇野沢川の河口に近い弥生町のあたりには営林署の貯木場の池があり、池と川を結ぶ小川をカパコ川、そこに架かる橋をカパコ橋と言った。橋の周りは人家もまばらで、材木の浮かぶ池が荒涼と広がり、たもとの柳の下で水は青く深く澄んでいた。潮が引くと橋の際から伏流水の湧き口が現れ、水がもりもりと盛り上がる。その形をカパコの頭のようだと言う者もあった。小沢の小ザ沢川、瀬野の神社下の川にもカパコがいるとされた。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
脇野沢村史 民俗編――伝説と世間話・キツネ伝承(脇野沢村(編)・脇野沢村史・自治体史(民俗))
『脇野沢村史 民俗編』第七章・口承文芸所収の伝説と世間話。青森県下北半島・脇野沢村の口承を採録する。脇野沢を七地域に分けて語る地名起源伝説、子供を脅す妖怪モコ・ジョジョ、海に現れる亡者船、そして数多く語られるキツネ伝承を中心とする。