馬に恋した娘とオシラ様
どんな伝承か
東北一帯で祀られるオシラ様の起こりを説く昔話が、脇野沢でも語られている。長者の美しい一人娘が飼っている馬に恋をし、姫と馬とは互いに愛し合うようになった。それを知って怒った父の長者は、馬を殺し、皮を剥いで捨ててしまう。姫は悲しみのあまり馬を求めてさすらううちに、やがて馬とともに天へ昇り、しばらくののちに蚕へ生まれ変わって天から降ってきた。両親がこの蚕を育てたことから養蚕が始まったという。姫と馬とは、オシラ様として祀られるようになった。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
脇野沢村史 民俗編――伝説と世間話・キツネ伝承(脇野沢村(編)・脇野沢村史・自治体史(民俗))
『脇野沢村史 民俗編』第七章・口承文芸所収の伝説と世間話。青森県下北半島・脇野沢村の口承を採録する。脇野沢を七地域に分けて語る地名起源伝説、子供を脅す妖怪モコ・ジョジョ、海に現れる亡者船、そして数多く語られるキツネ伝承を中心とする。