不動に納めた古いだるまを二〇〇円で古道具屋に売った男が
どんな伝承か
身内の与太者が、ある不動さまに納めてあった古いだるまを持ち出し、古道具屋へ二〇〇円で売った。すると仲間が古道具屋に、りっぱなだるまがあるそうだが八〇〇円で買うと言い、さらに五〇〇円で買おうという者も現れた。古道具屋が売り渋っていると、東京のある伯爵が一万二〇〇〇円で買うという話になった。二〇〇円で買ったものだからいかにももうかると譲る気になり、何日の十二時に小田原駅へ着くようにすると言う。古道具屋は旅館で芸者を上げて騒いだが、時刻が近づくと仲間は見に行くと言って皆ずらかってしまい、その晩の飲み食いの付けを背負わされたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
秦野市史 別巻 民俗編――伝説・妖怪(秦野市(編)・秦野市史・自治体史(民俗))
『秦野市史 別巻 民俗編』所収の妖怪・伝説(一〇〇話を七分類で収載)。神奈川県秦野市に伝わる口承を採録する。