屋根に落とされる入小屋の天狗隠し
どんな伝承か
南郷村の入小屋では、天狗隠しの様子がこう語られる。姿を消した者は二、三日たつと、自分の家の屋根の上へどすんと落とされて戻ってくる。あとで本人に問うと、天狗に誘われるまま背に負ぶさって山の中へ行き、木の上で日を送っていたという。食べ物といえば丸薬のようなものを一度与えられただけで、それきり少しも腹が減らなかったと語った。また、馬の糞を食わされていたと話す者もあったと伝える。天狗隠しに遭うのは、どこか常人と違うところのある人物に多いともいわれた。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
田島町史 第4巻(民俗篇)――伝説(田島町(編)・田島町史・自治体史(民俗))
『田島町史 第4巻(民俗篇)』第二節所収の伝説。福島県田島町(南会津)に伝わる自然・歴史・神仏・池淵・幽霊・妖怪の伝説を採録する。