子供と煎餅を交換する白狐
どんな伝承か
岩手県九戸のアラズマイ平にいるという白狐は、村の子供たちとたいへん仲がよく、よくいっしょにその平で遊んでいた。学校へ通う子供たちを誘っては、子供の弁当と自分の煎餅を取り換えたともいう。跳びはね方を教えたばかりか、勉強まで見てやったと伝えられる。この白狐が渡す煎餅は本物で、大人を化かして銭を巻き上げ、あるいは化かして煎餅を焼かせたものだという。狐には人を助けたり、こうしたユーモラスな一面もあるとされる。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
暮しの中の妖怪たち(岩井宏実・岩井宏実・民俗学・昭和(現代民俗学))
民俗学者・岩井宏実による妖怪事典『暮しの中の妖怪たち』。日本各地の妖怪を暮しの空間(山・海・道・家・屋敷)ごとに、約六十項目にわたり具体例とともに解説する。