正月二十四日夜に訪れる海難法師
どんな伝承か
伊豆七島では正月二十四日の夜に、水死者の霊である海難法師が訪れると伝える。これに出会えば悪いことが起こるとされ、島の人々は身を浄めて家にこもり、外へ一歩も出ない。由来はこうである。昔、伊豆大島の代官が島民を苦しめたため、島の若者二十五人が代官を襲って殺した。追っ手を逃れて丸木舟で海へ出たところ、暴風雨にあって舟が転覆し、二十五人はみな死んでしまった。それが正月二十四日の夜のことで、その亡霊が海難法師となって現れるのだという。
原典より
その舟からはヨイヨイという掛け声が聞こえてくるという—— 暮しの中の妖怪たち(岩井宏実・岩井宏実・民俗学・昭和(現代民俗学)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
暮しの中の妖怪たち(岩井宏実・岩井宏実・民俗学・昭和(現代民俗学))
民俗学者・岩井宏実による妖怪事典『暮しの中の妖怪たち』。日本各地の妖怪を暮しの空間(山・海・道・家・屋敷)ごとに、約六十項目にわたり具体例とともに解説する。