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跡の残らない灰焼きの火と鳴く狐

所在地群馬県高崎市倉渕町権田亀沢
登場友さん、火が見えた田んぼの前の家の人(亀沢)
出典倉渕村の民俗(群馬県民俗調査報告書 第18集)

どんな伝承か

戦時中のこと、亀沢の友さんの家の前の田んぼで、灰焼きをしている火が見えた。そちらへ出向いて人に尋ねてみると、誰も焼いてなどいないという。ところが引き返す途中でまた見ると、火はやはり燃え続けていた。そのとき大畑のまんなかでは狐が鳴いており、翌日になって見に行くと、火を焚いた跡はどこにもなかった。狐は悪さをするときにはケーケーと鳴き、コンコンと鳴くのはよいほうだとされる。狐はいまもいるけれど、人を化かすことはなくなったという。

原典より

先方に行って、人に聞いたら誰も焼いていないという。—— 倉渕村の民俗(群馬県民俗調査報告書 第18集)(群馬県民俗調査報告書) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

倉渕村の民俗(群馬県民俗調査報告書 第18集)(群馬県民俗調査報告書)

『倉渕村の民俗(群馬県民俗調査報告書 第18集)』は、群馬県の民俗調査報告書のうち倉渕村の巻の一部で、章の途中から始まり、地蔵信仰の条の途中で切れている。十二様や便所の神への安産の願い、道祖神、口寄せのアガタ、オサキ使い、山犬様、狐火・光り物・火の柱・人魂の怪異、三隣亡やお百度の俗信を、聞き取った地区の名を添えて記す。続く「四、仏教民俗」では明治十二年の「寺院明細帳」による村内寺院の表を掲げ、観音・薬師・地蔵の信仰を述べる。

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