平野威馬雄宅で挑んだ初の念写
どんな伝承か
念写は明治後期に福来友吉が見いだし、のちに神戸の巽直道が復活させた現象で、著者は高校二年で巽と出会って以来、仲間と念写に取り組んできた。その評判は、友人で研究の先輩の渡辺利朗を通じて平野威馬雄に届く。千葉県松戸市の平野宅を渡辺と訪ねると、平野は念が写真に写るなど信じない、ここでやって見せろとまくし立て、フィルム入りのカメラを持ってきた。著者はレンズキャップをテープでふさいでもらい、カメラの中のフィルムへの念写に初めて挑んだ。立会人が見守るなか、卓上の花瓶の花に心を重ね、自分の心も花のように穏やかだと言い聞かせて、高ぶった気持ちを静めていった。
原典より
実はカメラの中のフィルムに念写する試みは、この日が初めてだった。—— 体験・超心理学(山本佳人・超心理学・1980年(昭和55年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
体験・超心理学(山本佳人・超心理学・1980年(昭和55年))
『体験・超心理学』は、山本佳人が一九八〇年に著した超心理学の実践書である。高校時代の植物との交感の体験に始まり、のちに妻や友人と重ねたESP実験をもとに、テレパシー、透視・透聴、予知・過去知、念力・念写の原理と、その能力を開く練習の方法を説く。全五章からなり、最後の章では透視や念力を病気の治療に用いる「パラ・サイコセラピー」を論じ、あとがきで七〇年代のオカルトブームと自身のUFO研究との関わりを振り返る。