下末松(2)
どんな伝承か
南国市下末松での話。語り手の東隣は野島弘海の家で、二女の美代の嫁入りの当日、親戚や近所の者が総出で宴会や荷送りの準備に追われていた。そのとき久札田の叔父が急用でいったん帰ることになり、自転車で出たが、まもなくびしょ濡れで舞い戻ってきた。二又の橋から自転車ごと落ちたという。着替えて出直したがまた落ち、三度目にも落ちて、新客用の買いたての帽子を流してしまい、皆で探しても見つからなかった。四度目は往復とも無事で、帽子をかぶっていない叔父には、えんこうはもう用がなかったのかもしれないという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 1 河童・天狗・神かくし(松谷みよ子・現代民話考・1970年代)
松谷みよ子『現代民話考 1 河童・天狗・神かくし』を小話単位で全532話収録。河童・天狗・神かくしにまつわる現代の民話・怪異譚を全国から採集し、地域・話者つきで収録する。各話に採集地(都道府県・市区町村)と話者・回答者を可能な範囲で付す(県判明530話・市区町村判明477話、戦地や場所不明の話を含む)。原典は読者からの投稿・採訪に基づく現代民話の集成。