塚に古狐が棲み
どんな伝承か
吉城郡古川町(現・飛騨市古川町)の椀貸塚には、昔、古狐が棲んでいたと伝わる。土地の者が客を迎えるのに膳椀が入り用なとき、前の晩にこの塚へ頼んでおくと、翌朝には塚の前に必要な数の膳椀が並べてあった。ところが、借りた膳椀を返さない者があってからは、以後もう貸してくれなくなったという。『日本伝説集』に見える条で、各地に分布する椀貸伝説のうち、貸し主を狐と語る例である。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説名彙(柳田国男・日本放送協会・昭和25年刊)
柳田国男・日本放送協会編『日本伝説名彙』を全650話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。