登れば管絃が聞こえる日ノ谷の聲石
どんな伝承か
岡山県の勝田郡、公文庄長内村の日ノ谷に聲石と呼ばれる岩がある。高さは八尺五寸、横は二間四尺という大きなもので、古い言い伝えでは、この石の上に登って耳を澄ませば必ず管絃の音が聞こえてくるとされた。『東作誌』に載る話である。柳田国男はこれを、音を発する石の一群として並べている。山形の善法寺の鳴石は海から現れたころ夜ごとに鳴ったといい、石川県吉浦の海中にある岩は南風のたびに鳴動して村人に風雨を知らせ、愛知県鹿田の唸石は夜な夜な唸って人を驚かせたという。
原典より
高さ八尺五寸、横二間四尺の石である。—— 日本伝説名彙(柳田国男・日本放送協会・昭和25年刊) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説名彙(柳田国男・日本放送協会・昭和25年刊)
柳田国男・日本放送協会編『日本伝説名彙』を全650話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。