初孫を歌で渡すはつせ
どんな伝承か
国分の中村ふみが語った、はつせという歌の贈答である。昔は嫁が実家に帰って子を産み、初孫を送り届けるとき、嫁の親が歌を歌いながら婚家の祖母に赤子を手渡した。道芝に揺られ絡まれ孫を送りて参りたよ、ばあさんよ、これへござれよ、孫を渡し申します、と歌うと、受け取る側も心得ていて歌で返した。我が嫁の御産の紐解くときは、神々のお立ち寄りで家内のお世話になりました、これにてお礼を申します、というのである。中村の家では祖母同士が物知りで、この作法を実際にやり取りしたという。
原典より
昔は、赤ちゃんが生まれると、お嫁さんが実家へ帰って生むでしょ。—— 市川の伝承民話 第1集(市川民話の会・市川の伝承民話・昭和55年頃刊) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
市川の伝承民話 第1集(市川民話の会・市川の伝承民話・昭和55年頃刊)
市川民話の会編『市川の伝承民話 第1集』を全206話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。