牛ごと吸い込まれた奉公人のユビ田
どんな伝承か
平良に伝わる浮き田の類話。昔、欲深い大地主のもとで働く奉公人がいた。一年じゅう休みも与えられず、ある正月にも常の日と変わらず田を耕させられたが、日が暮れても言いつけられた分を終えられない。涙を流しながら牛を追い続ける姿を天の神が哀れみ、この世にいても幸せにはなれまいと考えて、牛も鋤もろとも田の中へ吸い込んでしまった。それゆえこの田を、吸うという意味でユビ田と呼んでいるという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第15巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第15巻』所収の「文化叙事伝説」「自然説明伝説」全185話(奄美・沖縄=南西諸島)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。