ありもんごもり
どんな伝承か
夜待ちといって待っていたら、夜、そこを平家の落武者が通った。宝を持っていると思って、何か金の固まりでも持っているだろうと思って射た。持っていたかどうかは分からない。その川の深くなっている所が青々としていたから、そこへ投げ込んだそうな。その水たまりの名は、昔はいいもんごもりと言っていた。そこの地主がいいもんという人であったからである。それが人のあだ名をつけて、ありもんごもりになった。射った人の家には災難ばかりあり、何代か気違いになったりしていた。私共の水車へ取る水や田へ取る水の溝もここを下に見る所であるから、親達は指をさすことも許さず、いいもんごもりともありもんごもりとも言わせなかった。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第15巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第15巻』所収の「文化叙事伝説」「自然説明伝説」全185話(奄美・沖縄=南西諸島)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。