鳩が見つけた井戸
どんな伝承か
むかし、村に水がなく、人々は畑の溝の水を澄ませて飲んだり、屋敷の片隅に穴を掘って溜めた水を飲んでいた。日照りで村のどこにも水がなくなり、皆で水を探していたある日、水に濡れている鳩を見つけた者がそのことを話した。ここには必ず水があるだろうと村人が掘ると、二日目に水が湧き出した。人々は喜び合って集まり住みつき、水はどんな時にも枯れず、鳥が水浴びをした後もいつも澄んでいた。人々は命をつなぐ若水だとしてその泉を祭り、番所の役人が来た時にも、一日飲んだら偉くなると勧めて飲ませたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第15巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第15巻』所収の「文化叙事伝説」「自然説明伝説」全185話(奄美・沖縄=南西諸島)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。