糸をたどって見た洞窟のアカマタ
どんな伝承か
村一番の器量よしの娘が、洞窟の前で用を足した。中に棲むアカマタはその音を聞きつけて這い出し、跡の上に人を呼ぶ字を書くと、若い男の姿になって娘を招き寄せた。娘が出向かなくなると、今度は男が毎夜通ってくる。帰りぎわに必ず後ろ向きのまま出て行くのを母親が怪しみ、芭蕉の糸を通した針を、気づかれぬよう男の着物に刺しておけと娘に命じた。糸をたどって行くと、洞窟の奥で針を突き立てられたアカマタがとぐろを巻いていたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第15巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第15巻』所収の「文化叙事伝説」「自然説明伝説」全185話(奄美・沖縄=南西諸島)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。