百合若大臣
どんな伝承か
殿さまが船旅の途中で遭難し、家来は皆死んだが、ひとり島に泳ぎついて助かった。そこで貝などを食べて命をつなぎ、三年ほど経った頃、帆かけ船が通りかかった。船の人々は殿さまを見て人間か化け物かを疑ったが、握り飯を食べたので人間と確認して連れて帰った。家に戻ると馬はいなないて主人を認めたが、家人は殿さまとは気づかない。宿を頼み、風呂を沸かしてもらって女主人に背中を流してくれと頼むと、女主人はしぶしぶ背中を流し、その背中に夫と同じあざがあった。それでも気づかずにいたが、鉄砲を夫と同じように使ったので、ようやくそれと分かったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第15巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第15巻』所収の「文化叙事伝説」「自然説明伝説」全185話(奄美・沖縄=南西諸島)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。