按司に奪われた松金と母の祈り
どんな伝承か
仲村渠の、屋号を浦添という家に松金という美しい娘がいた。娘は母を助けてしばしばナカビ原へ木綿花を摘みに出ていたが、その姿を具志川城の主である具志川按司に見初められ、城内へ引き入れられてしまう。驚いた母は城へ赴き、娘を返してほしいと嘆願したが、按司は聞き入れなかった。母は狂わんばかりに嘆き、自分の子孫に美しい娘が生まれぬようにと神に祈った。その願いが通じたものか、後の世には美人がまったく生まれず、器量の悪い女ばかりになったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第15巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第15巻』所収の「文化叙事伝説」「自然説明伝説」全185話(奄美・沖縄=南西諸島)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。