渕から出る川姫と蟻塚の由来
どんな伝承か
上成橋から一丁ほど川上にあたる蟻塚という場所に、渦を巻く深い渕がある。夜ごとこの渕から川姫が現れ、岸の石の上で餅を搗いた。一臼搗いては渕に入り、また一臼搗いては水に浸かって体を冷やす。ある大男がその様子に見入るうち、渕へ引き込まれそうになった。そこへ通りかかった山内悦之丞が、先祖伝来の名刀でかろうじて川姫を仕留めた。捨てられた川姫の亡骸に蟻がたかって小山のようになり、これを焼いた跡が蟻塚だという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第12巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第12巻』所収の「文化叙事伝説」全139話(香川・徳島・愛媛・高知=四国)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。