道浄堂の竜が奪った雨乞いの霊験
どんな伝承か
上房郡賀陽町の豊野に道浄という堂があり、左甚五郎の作と伝える大きな竜が納められていた。日照りが続くとこの竜を川へ運んで水で洗う。すると必ず雨が降ったという。ところがいつからか、竜は夜ごと堂の近くの柳のもとへ出て水を飲むようになった。飲み干されるために日照りがひどくなり、村人は困り果てた。ある男が水を飲んでいる竜の目を槍で突き刺したところ、竜は二度と水を飲みに出なくなったが、それきり雨乞いの効き目も失われてしまったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第10巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第10巻』所収の「文化叙事伝説」および「自然説明伝説」全85話(岡山・広島・山口=中国地方)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。