田植えの歌声が結んだ藩主の生母
どんな伝承か
徳田は、加賀三代藩主前田利常の生母である寿福院の生まれ在所で、その人はもとおりんと呼ばれていた。田植えどき、美しいおりんの歌声が前田利家の目にとまって召され、やがて生まれたのが利常だったという。徳田千石は籾殻でも納めればよい、可愛いおりんの里なのだから――そう歌う唄が今も残る。徳田神社の別当である安養寺に利常が寺領を寄進したのも、この神社がおりんの産土神だったからだろうと語られている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第6巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第6巻』所収の「文化叙事伝説」全44話(福井・富山・石川=北陸)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。