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日田の女祈祷師の生体解剖

所在地大分県日田市
年代昭和23年頃
登場女祈祷師と妊婦
出典日本の俗信 2――俗信と迷信

どんな伝承か

九州の日田市で、女の祈祷師が妊婦の病気を治すと称してはさみを振るい、その腹を切り開くという惨劇が起きた。東京新聞のコラムは、生体解剖さながらのこの事件を、迷信から生じた恐ろしい出来事の極端な例として紹介している。行う側も頼む側も正気とは思えないが、人の命にかかわるだけに重大だと述べ、前年の文部省の調査で幽霊や狐つきを信じる人が二割七分にのぼり、大学を出た都会の人にも少なくなかったことを挙げて、迷信の要素を暮らしから洗い落とす常識を育てる必要を説いた。

原典より

それは女祈禱師が妊婦の病気を治すためにハサミを揮って腹をたち切つたという「生体解剖」さながらの問題である。—— 日本の俗信 2――俗信と迷信(迷信調査協議会・日本の俗信・1951年(昭和26年)) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

日本の俗信 2――俗信と迷信(迷信調査協議会・日本の俗信・1951年(昭和26年))

『日本の俗信 2――俗信と迷信』は、迷信調査協議会が文部省への第二回報告書として編んだ答申書で、まえがきに昭和二十六年十二月の日付がある。迷信の定義や時代性、俗信と生活慣習の区別を委員たちが論じ、食い合わせや守札、憑きもの、河童の名称の分布、迷信による殺人の精神鑑定例などを取り上げる。総論と座談会、各論、結婚・妊娠の迷信の解明、新聞の社説・投書を集めた附録の四章から成る。

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