犬井の山の神と五輪塔の祟り
どんな伝承か
犬井の郷の中ほどにある秋葉堂の南に、山の神の小祠がある。今でこそ住宅地の中にあるが、昔は周りが畑で、木が生い繁る淋しいところであった。小祠の東脇の五輪塔は、山の神の森の北の屋敷に祀られていたものだという。山の神も五輪塔もおそがい人といわれ、へたにさわると祟るとされた。森の枝を伐った人たちは病気になり、そんな馬鹿なことはないといって伐った人は、しばらくして亡くなった。それ以来、この山の木を伐るときには御祓いをするようになった。また五輪塔を動かして小祠と並べたときには、五輪塔の主が火の玉になって出たり、人の夢枕に立ったり、チフスが流行ったりしたので、元の位置に戻したという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
西春町史 民俗編2――霊と神・祈禱・怪異(西春町(編)・西春町史・自治体史(民俗))
『西春町史 民俗編2』第四節ほか所収の霊と神・祈禱・怪異・地名伝説。愛知県西春町(現北名古屋市)に伝わる信仰と怪異を採録する。