長瀞に現れた田島の大蛇
どんな伝承か
田島の熱田の東に、流れのゆるやかな深い淵があり、長瀞と呼ばれている。昭和の初め、ここで釣りをしていた人が大きな大蛇の泳ぐ姿を見つけ、真岡町じゅうの騒ぎになった。消防団と熱田の各戸から一人ずつが出て大蛇退治にかかり、田島の村総出で幅二メートル余り、長さ五メートル余りの大きなうけを作り、小犬を入れて長瀞に仕掛けたが、大蛇は現れなかった。その後、長瀞に架かる今の中郷橋の脇の榎に大蛇が登っているのを見て、腰を抜かした人がいたという。
原典より
昭和の初め、この長瀞で釣りをしていた人が、とても大きな大蛇が泳いでいるのを見つけました。—— 真岡市史 第5巻(民俗編)――伝説・昔話(真岡市(編)・真岡市史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
真岡市史 第5巻(民俗編)――伝説・昔話(真岡市(編)・真岡市史)
『真岡市史 第5巻(民俗編)――伝説・昔話』は、栃木県真岡市の市史民俗編から、第十四章「口頭伝承」の第一節「伝説・昔話」を収めたものである。大だら法師の足跡、釜淵の燈籠、大前堰の人柱、へび娘など、五行川・鬼怒川・小貝川の淵や沼、社寺にまつわる伝説と、タヌキやキツネに化かされた話を、既刊の民話集・伝説集と新たな採話から集める。冒頭に口頭伝承の参考文献を掲げ、各話の末尾に典拠を記し、結びの「まとめ」で話を河川・社寺・沼・動物の別に整理する。