天邪鬼に欺かれた大工と材木岩
どんな伝承か
白石市小原の下戸沢に材木岩がある。昔、ある大工が願を立てて、幾日も不動尊の御堂にこもった。満願を迎えた朝、鶏の鳴く声が聞こえたので大工は喜んだが、それは天邪鬼が仕掛けたいたずらであった。当てを外された大工は力を落とし、自分の大工道具を枕にして命を絶ってしまった。それからのち、この大工が泣くたびに岩が崩れ落ち、二、三日のうちには涙雨が降るのだと言い伝えられている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
宮城県白石市下戸沢民俗調査報告書――伝説・怪異(民俗調査報告)
『宮城県白石市下戸沢民俗調査報告書』所収の伝説・怪異・口承文芸。奥州白石川沿いの下戸沢に伝わる怪異と信仰を採録する。