浄土ヶ浜で鬼神を討った田村麻呂
どんな伝承か
千徳村の上鼻には羽黒堂があり、羽黒派の修験大行院が別当をつとめた。天保五年に成った縁起「泉徳村羽黒山因縁記」には、東夷征伐を命じられた坂上田村麻呂が黒森山の中で七人の優婆塞に助けられ、浄土ヶ浜で鬼神を討ち取ったという伝説が載る。その折に田村麻呂は、千徳水神すなわち羽黒堂と、黒森権現、田鎖の熊野堂、黒崎神社をまつったと記されている。宮古の各地に残る田村麻呂の伝えが、修験の縁起という形で書き留められた一例である。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
宮古市史 民俗編 上巻――民間宗教者・俗信・妖怪(宮古市(編)・宮古市史・自治体史(民俗))
岩手県宮古市(下閉伊)の信仰と怪異を網羅する。