片目の八幡神と鶏を飼わぬ村
どんな伝承か
湯本の温泉八幡神社の神は片目だという。八幡の神が鶏に驚き、その拍子にゴマで目を突いてしまったからで、それゆえ湯本では鶏を飼わない。同じ名の温泉八幡神社は野仲にもあり、こちらでは神が鶏の鳴き声をうるさがって追い立てた際、ジシャガラの木で目を突いたと伝える。そのため野仲でも鶏は飼わないという。こうした家例の禁忌は一軒の家にとどまらず、マケ、さらには村全体へ広がることがあった。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
天栄村史 第4巻(民俗編)――憑依と怪異・呪術(天栄村(編)・天栄村史・自治体史(民俗))
『天栄村史 第4巻(民俗編)』第六節ほか所収の憑依と怪異・呪術・神社伝承。福島県天栄村に伝わる信仰と怪異を採録する。