キツネ落しと奉納の狐像
どんな伝承か
昔はキツネ憑きがよくあり、憑かれた人がお参りをして治ると、そのお礼に小さな瀬戸物の狐を納めるのが習いだったという。いまも多く並んでいる狐の像は、みなそうして上げられたものだと語られる。願をかけて治った人のなかには、自分の髪を切って納める人もいた。語り手は髪が供えられているのを実際に目にし、わけを尋ねると、キツネ憑きが治ったので上げているのだという答えが返ってきたという。取手で聞かれた話である。
原典より
そうゆう人たちなんかは、お参りして治った時、皆小さい瀬戸物のキツネをお礼に上げたんですよ。—— 取手市史 民俗編2――将門伝説・怪異(取手市(編)・取手市史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
取手市史 民俗編2――将門伝説・怪異(取手市(編)・取手市史)
『取手市史 民俗編2――将門伝説・怪異』は、取手市の市史民俗編のうち、俗信の箇条の末尾に続く第四節「伝説」・第五節「不思議な話」・第六節「祟り」を収めた部分である。市内各地区での聞き取りを話し言葉のまま書き起こし、長い四話は『取手町郷土史資料集 第一集』から抜粋する。将門と桔梗御前の伝説、地蔵・社寺・樹木の伝説、狐やムジナ・化け猫・幽霊・タマセの話に続き、忌田や祟り山の話を所有者名と地区を伏せて載せる。