国道四二号線の里トンネル付近で幽霊が出るらしいという
どんな伝承か
昭和四十七年八月、和歌山県内で国道42号線の里トンネル付近に幽霊が出るという噂が広まった。前月の雨の夜、女に呼び止められ車に同乗させた由良町在住のAさんが後部座席を振り返ると女の姿は消えており、座席が濡れていた。Aさんは翌日から熱を出し一週間寝込んだという。和歌山放送が夏の怪談として取り上げ体験談を募ると、里トンネルのほか由良トンネル、水越トンネル、和歌山市の汀丁交差点、孝子峠、白浜の三段壁など次々に幽霊の噂が広まった。
原典より
喫茶店で友人と哲学堂の前の電話ボックスであった不思議な事件(電話ボックスの中に二人の男がはいって電話をかけていた。—— 現代民話考 ― 偽汽車(松谷みよ子・民話・口承文芸・昭和〜平成) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 ― 偽汽車(松谷みよ子・民話・口承文芸・昭和〜平成)
松谷みよ子『現代民話考 ― 偽汽車』を小話単位で全525話収録。汽車・船・自動車などの乗り物にまつわる現代の民話・怪談を全国から採集。狐狸が汽車に化ける偽汽車、船幽霊、タクシーに乗る幽霊などを地域・話者つきで収録する。各話に採集地(都道府県・市区町村)と話者・回答者を可能な範囲で付す(県判明496話・市区町村判明359話、戦地や場所不明の話を含む)。原典は読者からの投稿・採訪に基づく現代民話の集成。