根づいて育ったトリキリ塔婆の杉
どんな伝承か
この地方では死後三三年目の年忌をトリオサメ、トリキリなどと呼び、若い杉を葉のついたまま生塔婆として立てる。上部の葉は残し、下のほうの皮を削いで、そこに戒名を書きつける。これを終えると死者は先祖の仲間入りをするとされる。語り手たちは、韮尾根の古い墓地でトリキリ塔婆の杉が根づいていると聞いて見に出かけた。塔婆はすでに、地上一五〇センチの高さで目通りが測れるほどの杉の木に育っていたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 9 (木霊・蛇)(松谷みよ子・現代民話考・昭和〜平成)