錦秋湖に写り込む知らぬ人
どんな伝承か
旧湯田町のまちなかを流れる和賀川をせき止めて造られた湖が錦秋湖である。この湖を背にしてカメラを構えると、そこにいるはずのない見知らぬ人の姿が画面に入り込むことがある、と土地では言われてきた。写り込むのはダムの工事や湖で命を落とした人の霊ではないか、というのがもっぱらの解釈である。松谷みよ子の『現代民話考』は、工事や建設現場にまつわる写真の怪の一例として、岩手県和賀郡湯田町のこの話を収めている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 12 写真の怪・文明開化(松谷みよ子・現代民話考・1990年代初期(平成初期))
松谷みよ子『現代民話考 12 写真の怪・文明開化』を小話単位で全550話収録。心霊写真など写真の怪と、文明開化期の怪異にまつわる現代の民話を全国から採集し収録する。各話に採集地(都道府県・市区町村)と話者・回答者を可能な範囲で付す(県判明496話・市区町村判明377話、戦地や場所不明の話を含む)。原典は読者からの投稿・採訪に基づく現代民話の集成。