病弱な弟の身代わりを川へ流す
どんな伝承か
青森県西津軽郡の旧木造町、相野での話である。福士という家の弟がムシ気が強く、たびたび病を得ていた。イタコに祓ってもらうと、これは水神に誘われているのだと告げられた。そこで家の者は藁で人形をこしらえ、その人の着物を着せ、紙に顔を描いて貼りつけた。さらに野菜と神酒を添え、病人の身代わりだと唱えて、中の川に架かる土橋の下から流したという。それから弟が病むことはなくなった。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 1 河童・天狗・神かくし(松谷みよ子・現代民話考・1970年代)
松谷みよ子『現代民話考 1 河童・天狗・神かくし』を小話単位で全532話収録。河童・天狗・神かくしにまつわる現代の民話・怪異譚を全国から採集し、地域・話者つきで収録する。各話に採集地(都道府県・市区町村)と話者・回答者を可能な範囲で付す(県判明530話・市区町村判明477話、戦地や場所不明の話を含む)。原典は読者からの投稿・採訪に基づく現代民話の集成。