窪川から幡多・伊予の純白山茶花
どんな伝承か
九州を旅して機会があるごとに白山茶花の話を人々として歩き、その古名がカタシであったことを確かめた。ところが本年の十一月に土佐の西部を旅行し、窪川の高原に入って見ると、ここに再び数えきれぬほどの純白の山茶花を見た。そしてそれが断続して幡多の村々から伊予路にまで及んでいることを知ったのである。狭い一処の経験というものは、いつでも見当ちがいの歴史を書くものだと思い当たった。郷土の特徴とか地方色とかいうものは比較によらなければ判るわけがない、と柳田は書いている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
定本柳田国男集 第2巻(柳田国男・定本柳田国男集)
柳田国男編『定本柳田国男集 第2巻』を全331話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。