アゲタイ様
どんな伝承か
常滑市の奥条にある県神社は、別の名をアゲタイ様とも呼ばれている。物が無くなったらこの神社に願うと必ず出てくると言い伝えられている。野良仕事に出ていた百姓が、あまりの暑さに着物をその辺へ脱いでおいたところ、それが無くなってしまった。そこでアゲタイ様へ駆け込んで願うと、二、三日して元の所に、ちゃんと無くなった着物が置いてあったという。また、この社殿の脇には槙の古株がある。昔はこのあたりまで海で、この木に船を繋いだものだそうである。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
愛知県伝説集(福田祥男・昭和三十六年(1961)刊)
尾張・三河(愛知県)に伝わる伝説を山/海/水/給水・雨乞/地蔵・観音/石・岩/城跡・屋敷跡/塚・墓/地名/動物・変化/植物/祟り・怨霊/山人・巨人/社寺/その他の15章に分類して集成する。尾張富士の背くらべ、女人禁制の山、河童・狐狸の変化、雨乞いの淵、戦死者の塚や落人伝説、社寺の縁起や地名の由来など、愛知の地に根ざした怪異・霊験・由来譚を地名つきで網羅する。