竈で焼かれた子と餅を搗かぬ泉家
どんな伝承か
上関の泉家の総本家に、泉彦三郎という大変な吝嗇家がいた。年の暮れ、正月の餅を搗くため、子連れの下男夫婦が手伝いに来ていた。餅を食べたいと子どもがぐずったが、主人が許さないので下男はどうにもできない。あまりに泣きやまぬので、下男はとうとうその子を大きな竈へ押し込め、焼き殺してしまった。以来この家では餅を搗くたびに不吉なことが起こるようになり、ついに正月の餅搗きそのものをやめたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第12巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第12巻』所収の「文化叙事伝説」全139話(香川・徳島・愛媛・高知=四国)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。