神無月の不義と降子さんの社
どんな伝承か
生田の智教寺の氏神と桑田上城の地主神には、降子さんと呼ばれる社があり、イチキシマ姫ノミコトとその御子を祀るという。ある年の神無月、出雲大社の神譲りの席で姫はある男神と親しくなり、身ごもった。出雲から石見を経て宮島へ帰る道中、不義の子を宿したことを祖神に咎められはしないかと悩み続けたが、石見から安芸へ足を踏み入れた途端に産気づき、子を産み落とす。生まれた子は月足らずで間もなく息を引き取ったため、姫はその地に御子を祀り、宮島へ帰っていったと伝えられる。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第10巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第10巻』所収の「文化叙事伝説」および「自然説明伝説」全85話(岡山・広島・山口=中国地方)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。