天神さま
どんな伝承か
鯖江市南井町の五字天神という地籍に小さな祠があり、中に石で作った神像がまつられていた。その姿が天神さまに似ていたので、村人は天神さまと呼んでいた。明治二十年ごろ、この境内にあった二本の大木を切り倒し、その材木で大野部落の春日神社境内に四つ屋根の小学校の校舎を建てたという。ある年、この祠を移転しようと大勢の村人が集まったところ、晴天だった空がにわかにかき曇り、大雷が鳴った。村人は神の怒りと恐れて移転を中止したが、それほどの雷でも落雷はなかった。のちに神官の祈祷を経て片上神社の境内へ移され、この神が鎮座するうちは南井に落雷はないと信じられた。
原典より
南井地籍五字天神に小さな祠があった。—— 鯖江市史 史料編 第1巻(民俗編)――伝説(鯖江市(編)・鯖江市史・自治体史(民俗)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
鯖江市史 史料編 第1巻(民俗編)――伝説(鯖江市(編)・鯖江市史・自治体史(民俗))
福井県鯖江市の地名にまつわる口承を、自然物(樹木)・岩石・山谷坂・池泉川・家屋敷・神社寺院祠堂・人物事件・霊異妖怪のカテゴリ別に網羅する。樹木では矢留めの一本杉、観音様の大杉、鐘鋳りの松、三峯の大いちょう、てんぐ松、柿の木と膳椀(膳椀貸し)、三度グリなど。