師走八日の夜
どんな伝承か
師走八日は一つ目小僧といい、子供たちを怖がらせたものである。夜が更けると一つ目小僧がやって来て、いたずらっ子や悪い子はいないかと家々を訪ね歩くので、子供は小僧除けに目かごを戸口に置いた。八日の晩、小僧は目かごも恐れず子供の悪いところを書き続け、帳面は一かかえになった。夜が明けぬうちに帰ろうとしたが、村外れで重さに耐えかね、道端の道祖神に帳面を預け、来月十五日に取りに来ると約束した。中を見た道祖神は困り果てたが、十四日の夕方、積まれた松飾りから火が出たので帳面を投げ込んだ。翌朝、小僧は仕方なく帰り、以後、道祖神は子供の神として祀られるようになったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
秦野市史 別巻 民俗編――伝説・妖怪(秦野市(編)・秦野市史・自治体史(民俗))
『秦野市史 別巻 民俗編』所収の妖怪・伝説(一〇〇話を七分類で収載)。神奈川県秦野市に伝わる口承を採録する。