芹が都に献じられた都沢の由来
どんな伝承か
いまの都沢は、もとを一ノ沢という村だった。この土地に生える芹は香りが強く、味わいも格別だという。あるとき都から下ってきた者がこれを口にして驚き、朝廷へ差し上げたいと大量に抱えて帰った。長い道のりを運ばれた芹は色が落ちていたので、都の人々は案じながら茹でてみたところ、緑が濃くよみがえり、香りも元どおりに立ったという。そのまま朝廷へ献じると大いに喜ばれ、産地はどこかと尋ねられて一ノ沢と答えた。すると、都で採れるものと変わらぬのだから以後は都沢と名乗るように、との仰せがあり、村の名が改まったと伝えられている。
原典より
都沢村は昔、一ノ沢という村であった。—— 猪苗代町史 第2集(民俗編)――昔話と伝説(猪苗代町(編)・猪苗代町史・自治体史(民俗)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
猪苗代町史 第2集(民俗編)――昔話と伝説(猪苗代町(編)・猪苗代町史・自治体史(民俗))
福島県猪苗代町(会津)に伝わる口承を語り手付きで網羅する。昔話は猫と単・ほととぎす・かちかち山・猿蟹合戦などの動物昔話、五月節句の菖蒲とよもぎ・澄子と清子・朝鮮の桃太郎・話三両・亀ヶ城の女中の一つ目小僧・花咲爺さん・竹の子童子・猿むこ入り・笠地蔵・こぶ取り爺さん・姥捨て山・片目の爺さまなどの本格昔話を収める。