出が城の金の鶏と白い雀
どんな伝承か
昔、私部の村は尾上という所にあったが、山津波に押し流されて今の私部の地へ移ってきたという。地中から江戸初めごろの陶器のかけらが出たのも、その名残とみられている。京阪の畑中バス停の北にある台地は「出が城」と呼ばれ、私部城の出城とも豪族の屋敷跡とも言われる。ここには金の鶏がいて、大きな慶事があると時を告げ、よく働く者にだけその声が聞こえたという。また白い雀が住んでいて、朝早く行くと見られるともいう。幕末か明治の初めには、ここの畑から念仏銭の入った壺が掘り出された。
原典より
出が城には白い雀が住んでいるといい、朝早く起きて行くとこの雀を見ることができるという(原田英二氏談)。—— 交野市史 民俗編――伝説(交野市(編)・交野市史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
交野市史 民俗編――伝説(交野市(編)・交野市史)
『交野市史 民俗編――伝説』は、交野市が編んだ市史の民俗編から伝説の章を収めたものである。交野の各地に伝わる池・古墳・寺社・地名にまつわる伝えを集め、産所とよな池、弘法大師の蚊封じの池、獅子窟寺の再建の由来、小松寺の起こりなどを、所在地や文献の記述を添えて記す。郡津・倉治・私部・森・寺・傍示・私市・星田の八地区を節に立て、地区ごとに話を並べる。