霞を織る織姫――七夕伝説
どんな伝承か
天の川の西岸に年老いた神が住んでいて、その娘の棚機津女命は幼いころから機織りが得意で、雲や霧や霞を織り上げては下界の景色を美しく変えていた。父神は年ごろになった姫に、天の川の向こう岸に住む牽牛を婿に迎えた。ところが二人は互いに夢中になって機織りを放り出し、雲も霞も織られなくなって下界に異変が起きた。父神はやむなく婿を東の峰へ帰し、以来二人は年に一度、七月七日の夜にカササギが架ける橋を渡って会うのだという。倉治の機物神社はこの姫を祭神としている。
原典より
その神様に棚機津女命という一人の美しい姫がおられた。—— 交野市史 民俗編――伝説(交野市(編)・交野市史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
交野市史 民俗編――伝説(交野市(編)・交野市史)
『交野市史 民俗編――伝説』は、交野市が編んだ市史の民俗編から伝説の章を収めたものである。交野の各地に伝わる池・古墳・寺社・地名にまつわる伝えを集め、産所とよな池、弘法大師の蚊封じの池、獅子窟寺の再建の由来、小松寺の起こりなどを、所在地や文献の記述を添えて記す。郡津・倉治・私部・森・寺・傍示・私市・星田の八地区を節に立て、地区ごとに話を並べる。