野草だけで生きる中学の事務職員
どんな伝承か
秋田県横手市の鳳中学で事務職員をしている寺尾民雄は、生徒たちに草食人と呼ばれていた。生徒が野原で見つけてきた得体の知れない雑草を差し出すと、水洗いしただけで口に入れ、丼一杯の草をたちまち平らげる。米も肉も魚も一切口にせず、十年のあいだ野草と雑穀の粉食だけで生きてきた。もとは結核や胃潰瘍を次々に患い医者に見放されたが、断食を経て青汁療法にたどりつき、さらに野草食に行き着いて回復したという。昭和四十年秋には草食のスタミナを示そうと、同市金沢から山崎までをバイクで二十七回半、十九時間かけて往復した。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代の怪奇-日本列島のミステリー地帯(鈴江淳也・1970年(昭和45年))
『現代の怪奇――日本列島のミステリー地帯』は、鈴江淳也が前著『日本の奇談』に続けてまとめた、現代の超常現象と奇談のレポートである。桑名の「天狗の初さん」、新幹線の亡霊、京都のタクシーに乗る幽霊客、人魂、原因の知れない奇病、念写と三田光一の透視などを、著者の取材・面談と、大正の新聞から昭和四十年代の週刊誌までの記事で集めて収める。五つの部に分け、あとがきは昭和四十五年三月の日付で、巻末に機関誌などを入手できる団体・研究家の一覧を付す。