馬糞を集めて財を成した大尽
どんな伝承か
狭山市の入間川は古くからの宿場で、荷を運ぶ力は馬に頼っていた。町には馬車鉄道が走り、市の立つ日には近郷近在から馬で荷が運び込まれた。その馬が落としていく糞を、こつこつと拾って回った者がいる。集めた糞を畑の肥やしとして農家に売り、少しずつ金を貯えて、ついには分限者になったという。人々はこの人を「馬ぐそ大尽」と呼んだ。
原典より
昔は馬力がたよりで入間川の宿も馬車鉄道が走っており、まただのたつときは近郷近在から馬で荷が運びこまれた。—— 狭山市史 民俗編(狭山市(狭山市史編さん室/民俗調査担当)・昭和(昭和五十年代調査・刊行。本文に昭和五十三〜五十四年の採集記載)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
狭山市史 民俗編(狭山市(狭山市史編さん室/民俗調査担当)・昭和(昭和五十年代調査・刊行。本文に昭和五十三〜五十四年の採集記載))
『狭山市史 民俗編』のうち「五 伝説・昔話・世間話」を収録した一次資料。昭和五十年代に堀兼・入間・奥富・柏原・水富・入間川の各地区で座談会・聞き取り調査を行い、明治〜大正生まれの古老から採集した口承文芸を、見出しごとに原文に近い形で記録する。