私の友人の森田信義氏夫妻が福岡教育大の先生になって赴
どんな伝承か
福岡教育大に赴任した森田信義氏夫妻は、香椎という所の四階建アパートの三階に住んでいた。ところが奥さんが毎晩うなされる。女がやってきて胸にのしかかるという。夫が起きて番をしていると、若い女が奥さんの胸にのしかかっているのをまざまざと見た。姿かたちははっきりしているのに、顔だけが定かでなかった。お祓いをしてもらうと、その女は近所の踏切で自殺した人らしく、結婚問題がこじれたのが原因だという。ちょうど顔の部分を轢かれていたそうだ。お祓いの後、女は現れなくなったが、一週間目に今度は夫の夢に現れ、顔がはっきりしていたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 ― 偽汽車(松谷みよ子・民話・口承文芸・昭和〜平成)
松谷みよ子『現代民話考 ― 偽汽車』を小話単位で全525話収録。汽車・船・自動車などの乗り物にまつわる現代の民話・怪談を全国から採集。狐狸が汽車に化ける偽汽車、船幽霊、タクシーに乗る幽霊などを地域・話者つきで収録する。各話に採集地(都道府県・市区町村)と話者・回答者を可能な範囲で付す(県判明496話・市区町村判明359話、戦地や場所不明の話を含む)。原典は読者からの投稿・採訪に基づく現代民話の集成。