額田郡・の坂野坂隧道
どんな伝承か
昭和三十九年十月一日、東海道新幹線が開業した直後から、蒲郡市と額田郡にまたがる坂野坂トンネルで怪異が続いた。列車のバックミラーや車窓に青白い男の顔が映るとの証言が複数の運転士から寄せられ、深夜の点検作業中にはトンネル内に工夫姿の男が現れ、ヘッドライトの光が届くと消えた。西口二〇〇メートル地点は九州出身の若い作業員が不発弾の処理中に死亡した場所で、その付近だけ赤茶けた「赤水」が湧くという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 ― 偽汽車(松谷みよ子・民話・口承文芸・昭和〜平成)
松谷みよ子『現代民話考 ― 偽汽車』を小話単位で全525話収録。汽車・船・自動車などの乗り物にまつわる現代の民話・怪談を全国から採集。狐狸が汽車に化ける偽汽車、船幽霊、タクシーに乗る幽霊などを地域・話者つきで収録する。各話に採集地(都道府県・市区町村)と話者・回答者を可能な範囲で付す(県判明496話・市区町村判明359話、戦地や場所不明の話を含む)。原典は読者からの投稿・採訪に基づく現代民話の集成。