あやとり歌
どんな伝承か
鹿野山では七月の盂蘭盆会になると、山内の娘たちが長さ五寸ほどの竹筒に小石を入れたものを両手に持ち、これを振り鳴らしながら歌を歌ったという。歌は「あやをとるなら鹿野山においで」「鹿野の薬師はあやとり薬師」などと続き、あやとり歌、あるいはさんちょえ節とも呼ばれて、古くから山内に伝わってきたものだといわれる。音曲は面白く往古の民俗も偲ばれるが、歌詞の意を知る者はいない。あやは子の意で、子を授ける薬師にちなむ子取り歌ではないか、さんちょえは産しょえではないかとも按じられている。
原典より
七月の盂蘭盆会に、鹿野山の処女達は、長さ五寸位の竹筒に、小石を入れたものを両手に持ち、これを振り鳴らしながら歌を歌ふ。—— 日本伝説叢書 上総の巻(藤沢衛彦・日本伝説叢書・明治~昭和初期(推定)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説叢書 上総の巻(藤沢衛彦・日本伝説叢書・明治~昭和初期(推定))
藤沢衛彦編『日本伝説叢書 上総の巻』を全218話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。