義経を追う静御前が腰かけた石
どんな伝承か
静御前は、源九郎判官義経が奥州へ落ちのびたことを知り、そのあとを慕って遠く奥州をめざして旅立った。谷田川の鈴ノ内まで来たとき、小高い丘で休んだという。そのとき腰を下ろしたと伝える大きな石が今も残る。石は花崗岩で、幅はおよそ七十センチ、長さは二メートル余り、厚さは四十センチほどあり、現在は立てて据えられ、かたわらに燈籠が一基置かれている。十年ほど前からは近所の主婦たちが静御前の霊を慰めるため、四月二十五日に敷地を清め、石の前で祭りを営んでいる。石そのものは土に埋もれ、腰かける人はいない。
原典より
静御前は、源九郎判官義経が、奥州をさして逃げ落ちた事を知り、その後を慕ってはるばる奥州をめざして旅に出た。—— 郡山の伝説(ふるさとの文化財調査事業・昭和六十一年(1986)刊/監修 大島建彦) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
郡山の伝説(ふるさとの文化財調査事業・昭和六十一年(1986)刊/監修 大島建彦)
福島県郡山市(旧安積郡・田村郡域、湖南・熱海・三穂田・逢瀬・西田・中田ほか各町)に伝わる伝説を、木/石・岩/水/塚/坂・峠・山/祠堂/家・村/祭礼・行事の八部門に分類して集成する。坂上田村麻呂や阿古陀媛・采女伝説・萩姫、源義家ら前九年の役の人物伝承、淵や池の主・龍神・河童、弘法大師の清水、稲荷・観音・地蔵の霊験、長者伝説や埋蔵金、隠れキリシタンなど、郡山の地に根ざした怪異・霊験・由来譚を伝承地つきで網羅する。