今帰仁由来記
どんな伝承か
沖縄王の三男が治めていた今帰仁城は、城勤めの役人であった本部大原の悪だくみによって滅ぼされた。戦に負けた今帰仁の若按司は味方に匿われて所を変えて暮らし、やがて北谷の砂辺殿内で下男として使われた。そこの娘が琴を弾けなくなり、二人は天が定めた夫婦だと告げられ、手にある三日月の印を合わせて確かめられて縁組みをした。若按司はさらに、本部大原が奪った今帰仁城の火鏡を取り戻すため、鏡を持つ家に入り込み、惚れた娘に見せてもらった鏡を偽物とすり替えて部下に渡した。こうして城を取り返し、祝いの日には下男仲間であった盲目の上泊大主も招かれ、妻となった砂辺殿内の娘が着物の裾で目を拭くと目が開いたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第15巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第15巻』所収の「文化叙事伝説」「自然説明伝説」全185話(奄美・沖縄=南西諸島)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。