与論のアアジンケエ
どんな伝承か
与論町城に伝わる話。屋敷の北の畑で栗を植えていた女が雷雨に遭い、畑の北にある洞穴で雨宿りをしていると、白髪の老人が黄金の杖を持って現れて消えた。その後女は身ごもり、髪も多く目も歯も生えそろった不思議な子を産んだため、鬼の子だと恐れて洞穴前の畑の隅に埋めてしまった。ところがその夜から七日間、光とともに子の泣き声が聞こえ続けたため、神の祟りを恐れて掘り返すと子は生きていた。この子はアアジンケエと名付けられて育てられ、家の東のパンタ(小高い丘)で弓の稽古をするうち、沖を通る船の艫綱を射切るほどの腕前になったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第15巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第15巻』所収の「文化叙事伝説」「自然説明伝説」全185話(奄美・沖縄=南西諸島)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。